当時の私は北海道の病院で整形外科研修に日々追われ、朝は8時半から診療が始まった。まず、受け持ち患者約60人の回診を始めるが、術衣と呼ばれる緑色のユニホー・ムを着て、一人ひとりの状態を診察する。時間がないため、病室から病室へほとんど駆け足で移動していた。頭を使うというよりは次から次へと仕事をこなす体力勝負の毎日である。回診が終わりI段落つくと次は外来診察が始まるが、その前に医局で一息入れながら朝のサプリとコップ3杯ほどの水をがふっと飲む。サプリはクロレラ、Q10、マルチビタミンなど私にとって不足気味なものを中心に飲んだ。アメリカ映画でバスルームの棚から大量のサプリメントを取り出して口に入れるシーンがよくあるが、私も同じようなライフスタイルが始まり、ひそかに楽しかった。Iヶ月後から、何となくではあるが体調がよくなっているような気がした。それまではお酒の二日酔いがひどかったが、多少飲んでも平気になった。アンチエイジング治療をする前より体が軽くなった感じもした。これを契機に診療が終わる6時頃から近くの山をマウンテンバイクで登ることを日課として取り入れた。標高差300メートルくらいの小さな山だったが、頂上にあるスキー場のロッジまで片道15分かけて登った。この日課を3ヶ月くらい続けていると、ますます体調が良くなってきた。理由は簡単である。水、サプリ、有酸素運動によって体の新陳代謝がよくなったからだ。私のマウンテンバイクはハワイに行ったときに本格的なものを買って持ち帰ったものだ。日本で買うと同じ製品が倍以上の値段がついている代物だ。このマウンテンバイクは大変軽量にできているうえに21段切り替えがついていたので、どんな急斜面でも楽に登ることができる。車はたまにしかすれ違うことはなく、北海道の東に位置するこの山から見下ろすオホーツク海の景色はなんとも雄大だった。