「消費段階」、つまり私たちの台所から出る生ごみの「回収ルート」を追って、宮崎県の綾町に飛びました。よく「循環型社会」と言いますが、「循環」は小さければ小さいほどいい(移動にもエネルギーが必要ですから)。綾町では、町から出る生ごみを回収して堆肥にする。その堆肥を地元の農家が使って、作物を作る。その作物を町の人が食べる、食べるときの生ごみは回収して……と地域の循環がぐるぐるしている、というのです。食料自給率を高め、町外からの食料(生ごみのモト)の輸入を減らすことにも役立っているに違いありません。日本でもこれだけ残っているのはここだけ、という素晴らしい照葉樹林を擁する綾町。町の80%は森林で、中心地から3km以内に約7600人の人口の80%が住んでいます。家庭に配られる「ごみ収集分別表」には、「燃やせるごみ」とは表に「生ごみ」という項目があります。「堆肥として使用するので、金物類は絶対にいれないでください」と注意書きがあります。週に5日、朝6時頃から午前と午後に分けて、回収率が音楽を鳴らしながらゆっくりと町を回ります、各家庭では、音楽が聞こえると、ポリバケツなどで水切りした残飯を持って出て、収集車の大きなポリバケツに空けます。綾町には2800世帯ほどありますが、綾町金城の一般家庭と、商店などが、町の生ごみ回収を利用しています。町は、収集車や燃料、ポリ容器を選択し、収集委託費を払います。こうして集まる生ごみは、年間500tほどです。JAの畜産団地から出る屎尿を、生ごみの3分の1ほど加えて発酵に送り、堆肥を作ります。最後に、ふるいにかけて異物を取り除き、袋に詰めて、「綾の堆肥」のできあがりです。家庭から出た生ごみを堆肥に。堆肥で有機野菜を作り、町民が買う。これぞ、循環。