グラフィティとは、スプレーなどで街頭に描かれる落書きのこと。匿名性を前提にしながら、公衆を驚かせるような場所にメッセージを放っていくアナーキーさがファッショナブルとされた。ルイヴィトンの伝統的なモノグラム柄の上にペンキで殴り書きされたブランド名という斬新なコンセプトを導入したのが、デザイナーのスティーヴンースブラウス。ヴィトン。ロゴフィリアロゴの病的愛好傾向。再びブームとなり、最もダウンマーケットなアイテムから最高の贅沢品まで、ありとあらゆるものにブランド名やロゴープリントが溢れるようになった。「じっくり分析してみると、実に奇怪なトレンドよね」そう言うのは、『コスモポリタン』イギリス版のファッションディレクター、シェリー・ヴェラだ。ロゴ付き商品を着ていれば、富や購買力を見せびらかしたいんだってとられるのが相場なのよ。ほら見て、ヴェルサーチのスウェットシャツよ、ダッチのジーンズよってな感じでね。昔は、洗練されたデザイナー主義と言えば、静かなるエレガンスとスタイルを意味していた。通なら、いいデザイナーズブランドの服のカットがわかったものなのよ。それが、どういうわけか、九〇年代後期からルイヴィトンのロゴ病が蔓延し始め、レインコートからバッグ、靴、トップスまですべてにロゴが入るようになった。私の睨んだところでは、こうしたトレンドはすべてごアザイナー崇拝を復興し、派手な消費をカッコいいものとして売り込もうとするデザイナーの策略ね。それが成功したってわけ」。ある意味、ロゴを着るのは、ギャングーカラーを着るようなものである。