シャシーの印象はどうだったか。CTSのサスペンションにはコンフォートとスポーツの2仕様があり、アンチスピンデバイスのスタビリトラックを備える試乗車は、後者を装備していた。日本仕様にもこれと同じ脚が組み合わせられるが、その乗り心地は街中では硬めに感じられる。特に舗装の継ぎ目を越える際などに、タンタンッというタイヤの音と振動がはっきりと伝わってくる。CTSは開発段階でニュルブルクリングに持ち込まれた最初のキャデラックだが、その効果はサンフランシスコ郊外のワインディングロードで感じ取ることができた。コーナリングは常に軽いアンダーステアに終始し、CTSはドライバーの狙ったとおりのラインをトレースしていくのである。ただし、タイヤがアメリカ仕様のオールシーズンタイプだったことも災いして、ステアリングにもたらされる前輪の接地感が充分でないのが惜しいところだった。グローバルな市場に向けて開発された新生キャデラックの第1弾たるCTSは、コンフォートよりスポーティ志向が前面に強く押し出されたクルマに思えた。
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